2013.04.03更新

歯の無いところが痛い?

主訴:抜いた歯(左上の第二大臼歯)のところが最近痛い

経過: 約15年前に、左上の第二大臼歯を抜歯して、第二小臼歯と第一大臼歯を支えとする、延長ブリッジを装着した。ずっと問題はなっかたが、最近痛むようになった。

上記のような理由で来院された患者さんの口腔内からは、特に問題は認められませんでした。パノラマX線画像とデンタルX線画像を撮影して根と周囲の骨の状態を確認することとしました。


   パノラマX線画像


   デンタルX線画像

X線画像から、第一大臼歯、第二小臼歯とその周囲の骨に問題は認められませんでした。
このような状況で痛みの原因と考えられるのは、咬み合せの影響で第二大臼歯部の骨が増成することにより、ブリッジのポンティックに強く歯肉が圧迫されて炎症や痛みを引き起こすことです。


  マイクロスコープ画像

ポンティック基底面は、鞍状型でぴったりと歯肉に乗っている状態です。
今回は、プリッジの咬合状態(咬み合せ)を確認し、強く噛んでいるところを調整し、経過を見ることにしました。

下顎の内側の骨や、上の顎の外側の骨が出っ張っている方も多くいます。これは外骨症といって、咬み合せの力の影響で顎の骨が増成して、飛び出してきたものです。通常は全く問題がないので、そのままの状態の方がほとんどですが、取り外しをする義歯を製作する際、障害となるときは削除することもあります。



投稿者: 小林デンタルオフィス