2013.05.09更新

歯根破折

主訴: 歯肉に膿が溜まって、治らない。
部位: 右側下顎第一大臼歯

 
初診時パノラマX線画像      口腔内頬側面観


初診時の口腔内診査とX線診査から、歯根の破折が疑われました。
冠を除去すると、破折線が確認されたので抜歯となりました。


デンタルX線画像

抜歯をして、歯牙を確認すると近心根が縦に歯折していました。

 
頬側面観               舌側面観

この症例では、抜歯して欠損した部位はインプラントを埋入して治療を行うことになりました。
インプラント以外には、抜歯した両隣(前後)の歯を支えとする、ブリッジという方法と取り外しが可能な、義歯という治療方法もあります。それぞれのメリット、デメリットを考慮してどの方法で治療するか患者さんとよく話し合って決めていきます。

ムシ歯が進行して歯の神経を除去して冠を被せた歯は、このように歯折してしまう場合があります。これは、残存歯質量、土台の材料や形態、噛み合わせ、治療後の経過年数などいくつかの要因によってリスクの度合いは異なります。できるだけ歯を削らずに残すことは、歯の歯折を予防するのに一番重要です。そのためにも、ムシ歯ができてしまったら、放置せずにできるだけ早く治療をしてもらいましょう。また定期的に検診を受けることで虫歯を初期の段階で発見することでも歯を削る量を最小限にできます。大切な歯を守るために定期検診は受けましょう。


by 小林デンタルオフィス 池袋本町 北池袋 歯科 歯根破折

投稿者: 小林デンタルオフィス