2013.02.27更新

縁下カリエス
治療をした歯でも、詰めた物や被せた冠の縁からムシ歯ができて広がる場合があります。原因としては、うまく歯ブラシが出来なかった場合、残っている歯質がかけてそこからムシ歯ができてしまう場合などいくつか考えられます。

臨床例
主訴:食べ物がつまるようになった。 口臭が気になる。

初診時のX線診査と口腔内検査で、右側の奥歯に歯肉縁下に広がるムシ歯が認められました。


初診時パノラマX線画像

   
右側上顎第一、第二大臼歯       右側下顎第一大臼歯

パノラマX線とデンタルX線画像から治療して被せた冠の縁からカリエスが進行していることがわかります。
ここに食物がつまったり、口臭の原因と考えられます。

   
上顎第一、第二大臼歯口蓋側      下顎第一大臼歯舌側

右側上顎第一、第二大臼歯と右側下顎第一大臼歯の冠をはずして、再治療をすることになりました。

   
上顎第一大臼歯              上顎第二大臼歯

冠を撤去すると残っている歯質に二次カリエスが歯肉縁下に進行していました。
今回は、感染牙質を除去して根管治療、支台築造を行えば歯を保存できます。しかしもう少しカリエスが縁下へ深く進行していたら、抜歯となってしまったケースです。

神経を取って無髄歯となった歯は、新たにムシ歯ができても、しみたり、痛みを感じるような症状がありません。
定期的な検診を受けて、カリエスの早期発見をすることで歯を守ることはとても大切です。


by 小林デンタルオフィス 池袋本町 北池袋 歯科

投稿者: 小林デンタルオフィス